A Separation

毎年恒例『オスカー』ことアカデミー賞の季節がやって来た。
今年は2月26日、奇しくもフロリダ娘の誕生日に開催される。

映画スターが華やかな衣装でズラリと登場し、
「本人」を演じるのが毎年楽しみで欠かさず見ている。

今年期待している映画は『The Help』。
日本語公式サイトはこちら。)
3部門、4つの賞にノミネートされていて、
各部門で本命の呼び声も高い。

この映画の原作本は、私が去年読んだ本の中でピカイチであった。
映画がDVDになり、すぐに借りて自宅で観賞した。
人の心の中でいかようにも膨らむ本の世界を
映画が凌駕するのは、なかなか難しいものだが、 
この作品は大事に作られた感が伝わる、いい映画だった。
主演女優賞にノミネートされたヴィオラ・デイヴィスの受賞を
心から願っている。


そしてもう一つ。
外国語映画部門と脚本部門にイラン映画がノミネートされている。
『A Separation』(邦題:『別離』)というこの作品、
イラン映画には珍しく、アメリカ全土の大きな映画館で上映された。
わが町でも上映される、という噂を耳にしたのだが、
映画館には見に行く機会がなく、見逃したなぁ・・・と悲しく思っていた。
 
ところがイラン人の友達が「ウェブサイトで見られるよ」と教えてくれた。
早速、旦那を誘って観賞。

題名どおり、ある夫婦の『離婚』とそこから派生する様々な出来事、
絡み合う人間関係を描いた作品だ。
最初から最後まで「言い争い」がものすごく多く、
正直、疲れるのだが、イランらしいと言えばイランらしい。

見ている私達もハラハラ、イライラ、
事態がどんどん悪化していくのを悶々とした気持ちで見守る。

字幕なしのペルシャ語バージョンだったので、
私は「今何て言ったの?」と何度も旦那に訊ねなければならなかった。

我が旦那は隣で
「この妻が全部悪い!離婚するなんて言い出すからだ!」
と苛立ち、舌打ちしながら見ていた。

同じ映画を見ているのに、女性の立場から見る私には
「妻が全部悪い」との意見には全く賛成できない。

映画が終わってからは、そうじゃないだろう、と討論になった。
まるで映画の延長の様に喧々囂々。

2、3日が経過した現在も、この映画の事を考えると
心の中に波風が立つ。
それくらい切実で、リアルで、力強く引きずられる映画なのだ。

ベルリン国際映画祭では
「史上初の主要3部門独占、全5冠受賞」だそうだ。
さて、アカデミーはどう評価するだろうか?


誕生日の夜は、テレビに釘付けで過ごすことになりそうだ。