続・フロリダで一番小さい動物園

今日はアンジェラのことを書こうと思う。

我が家はフェンスを隔ててすぐ隣に
自営業の車屋が隣接している。
car lot back
そのフェンスの車屋側
car lot back2
積み上げられた枯れ枝のようだが、もう少し近づくと
car lot back3
おわかりだろうか?
angela
こちらがアンジェラ

あまり大きな声では言えないのだが、
我が家はニワトリの数も増え続けている。
旦那があちこちから買って来るのだ。
去年の暮れから2度ほど挑戦したインキュベーター(孵卵器)は
一羽のヒヨコも孵化させる事が出来なかった。

飼料屋のおじさんに相談したところ、
卵を回転させる「ターンテーブル」を買い足せ、と言われた。
一日2回、朝晩に手で回している、と言ってみたが
おじさんは
「2時間おきに回さないとダメだよ!」と笑い飛ばされ、
側にいた若い男の子は
「僕を専属の卵回し係りに雇ってよ!」とウィンク飛ばされ、
這々の体で帰宅したフロリダ娘であった。

しかし自然の力と動物の本能は、やはり、偉大だった。
暖かくなってきて、アンジェラが卵を産み貯め、
その上に座るようになったのだ。
それに気づいた我が旦那と長男は有頂天。
他の雌鳥が生んだ卵をかき集めて、巣に足してしまった。

合計15個の卵を抱いたアンジェラは、
座りにくそうで、ちゃんと暖められているのか不安になるほどだった。
「全部孵らなくても知らないよ!」
という私の言葉など、耳に入らない様子で、
我が家の男達は期待に胸を膨らませていた。

10日目の明朝3時。
物音で目覚めた旦那が、懐中電灯片手にフェンスを乗り越え、
アンジェラのもとに駆けつけると、
卵を狙って来たポッサムと鉢合わせた。
ポッサムは旦那を威嚇して逃げようともせず、
旦那はまたフェンス越しの往復をしてシャベルを持ってくると、
ポッサムを叩いて追い払った。
被害は卵1つだけで済んだ。

この大太刀振る舞いを誇らしげに語る旦那。
確かによく気付いて撃退したのは偉いが、
それよりも、逃げもせず、ポッサムが去ると同時に
また飄々と残った14個の卵に座ったアンジェラのほうが
もっと賞賛に値する、母の中の母ではないだろうか?

そんな事件もありながら、とうとう21日が経過した。
卵は一つも孵らない。
アンジェラは3週間、休みなく座り続け、
あまりにじっとしているので剥製になってしまったかと思うほど。
しかし旦那が卵見たさに手を伸ばすと、
すごい剣幕で突つき、睨みを利かせている。

そして23日目。
「ヒヨコの声がする」と旦那が言うので、
そっと見に行くと・・・
angela and chick
また外敵に襲われては大変!と
旦那は、アンジェラの猛攻撃をウケながらも、
母鶏と12羽のヒヨコをケージの中に移動させた。
angela and chicks
お友達のSちゃんが撮影してくれた写真

割れ始めた卵が2つ残っていたので
孵卵機に入れて、ヒヨコの誕生を観察することもできた。


我が旦那は例によって
「あんた、前世は鳥だったに違いないよ」と、
私がジェラシーを感じてしまうほど、アンジェラをベタ褒めしている。

「いやぁ〜、母親ってのは偉いもんだ。
本当に、女という生き物には頭が下がるよ。
飲まず食わずで座り続けて、体を張って子どもを孵して。
俺は本当に、感動した!」

我が子の誕生で『目から鱗』体験、
女性観が変わる男性は多いと思うが、
二人の息子が誕生した瞬間より、
(帝王切開で手術室に付き添いを拒否したのだが・・・)
アンジェラの快挙に心底感動している我が旦那である。

でも、これを見たら、人間も動物も関係ないなぁ、と思ってしまうのだが。

フロリダで一番小さい動物園

ブログ『フロリダ娘』をカテゴリー別に分けると
『動物たち』についてのエントリーがダントツ多くなってしまった。
それでも毎日、何かしら動物界にハプニングが起きるので
ブログに書くのが追いつかないくらいなのだ。

面倒なので箇条書きにしてしまおう。

1、ウナギ兄弟
10ガロンの水槽に入っていたウナギ兄弟。
ある日帰宅すると、水がほぼ全部漏れて、
底5cmほどに残った水の中で金魚がアップアップしていた。
ウナギが砂の中を動いた時に、長男が入れた貝殻で
水槽の底を強く打ち付けたのかもしれない。
端から端まで、パッキリ割れ目が入っていた。

ウナギ兄弟は55ガロンのオスカーフィッシュと同居する羽目になった。
しかし1匹が飛び出し常習犯で、料理している私の目の前に
スルリ!と落ちてきたり、
夜中に逃げ出し、翌朝起きてみたら床の上に!
かろうじて生きていたので、長男が水槽に戻したが、
やはり埃だらけの床で何時間も横たわっていたら弱ってしまう。
2日後に死んでしまった。
もう一匹は砂の中に隠れてばかりいて、飛ぶ気配がない。
だが心配なので、水槽の蓋を注文した。

2、ウーパールーパー
ももちゃんは、どうやら桃太郎のようだ。
後ろ足の付け根が、日に日にモッコリして来ているので、
ほぼ間違いない。
私が密かに「草餅河童太郎」と呼んでいたタイガーは、
どうやら女の子らしい。
人を見かけで判断するな!という格言は
ウーパールーパーにも当てはまるわけだ。

その桃太郎が先日、突然真っ白になってしまった。
普段はピンク色の胴体はもちろん、
赤に近い鰓のフサフサまでが全部真っ白。
これにはビックリ仰天。
慌ててネットで色々検索してみるが、
「貧血」であるとか(でも出血はしていない)、
「白くなったら食塩浴をさせ、冷蔵庫に入れる」(!!)など、
ますます不安が募る様な情報ばかり。
子どもが具合が悪くなった時と同じくらい心配だったが、
あまり過激な事をするのも気が引けるので
とりあえず様子を見ることにした。
翌朝起きると、鰓がピンクに戻っていた。
はぁ~、よかったぁ。
しかし逆に、ここ数日は餌を食べた後などに、鰓が真っ赤になる。
いったい、どうなっているのだ!?

3、オスカーフィッシュ
前回写真と長男の文章を載せたが、
オスカーフィッシュの水槽にオスカーフィッシュが2匹増えた。
長男がクレイグズ・リストで見つけ、
父親をそそのかして、まんまと買ってしまったのだ。
相当お金に困っている人だったのか、
はたまた、すぐにでも「大食い」を始末したかったのか、
夜の8時過ぎに電話で商談がまとまった途端、
1時間以上かけて届けに来てくれた。
2匹で50ドル払ったらしいが、ガソリン代を引いたらスズメの涙。

前オーナーの話では、2匹ともメスで卵を産んでいるそうだ。
我が家のオスカーは男だ!
と根拠なく決め付ける旦那と長男は、かなり張り切っている。
(この「産めよ 増やせよ」欲はどこから来るのか!?)

しかし今の所、3匹ともお互いを威嚇し合っているのみ。
向かい合って口を大きく開け、「おらぁ~!」とやっている。

行きつけの爬虫類ショップのおじさんに相談したところ、
それが相性を試す行動だ、と言う。
本当か!?
それより何より、我が家のオスカーは本当に男なのか!?

4、
と、続けようと思ったが、長くなるのでまた、次回。

オスカー水槽

3 oscars

本日は長男が文章をしたためます。

『うちのオスカーは男で、女の子をふたつ買いました。
女の子は卵を産もうとしているけど、オスが暴れて戦ってるの。
全部、同じサイズなの。』

経過報告 3ヵ月半後

新年の抱負として掲げた減量作戦の経過報告を怠っていた。


毎月、最終日を体重測定日と決めていて、
最寄のスーパーマーケット店内にある体重計に乗りに行くことにしていた。
しかし3月末に腰がおかしくなり、極力外出しない様にしていたので、
3ヶ月後の公式体重測定をしていなかった。

「自宅で計れよ!」と思われて当然だが、
我が家の体重計は安物で、買った当初から、かなり怪しい。
体重を足の前方と後方に移動した場合に2ポンドほどズレが出る。
乗っていない状態で赤い針を『0』に合わせで計測し、
体重計から降りると赤い針が『0』より少なかったり、多かったりする。
友人が遊びに来て乗った際は、
「この体重計いいわぁ。いつもより4ポンドも少ない!」
と大喜びであった。
最初から全く信用ならない、小憎たらしい体重計だったわけである。


腰の不調が始まってから、かれこれ3週間が経過した。
この間、ウォーキングも自宅エクササイズも全くやっていなかった。
さらに運動をしないと、気分もダレダレになり、
チョコレートをチョコチョコつまみ食いしたり、
フライド・チキンやポテトチップスが無性に食べたくなって
食べ始めると止まらなくなったりしている。
毎日運動していた時は
「せっかく運動してカロリーを消費したのに、これを食べたらダメだっ!」
という使命感が食欲を撃退してくれていたのだが、
そんな凛々しい気持ちなど、皆無の日々である。


こんな状況下で体重計に乗りたいとも思わないが、
それでは不正直な減量作戦の記録になってしまう。
果たしてダレダレの3週間で、どれくらい体重が戻ったのか?
本日、体重測定に行ってきた。

(余談であるが、こちらの人はあまり体重を気にしていないようで、
若いお姉さんであろうが、ドドーンとプラスサイズの人であろうが、
レジからそう遠くない場所に設置された体重計に乗っている。
直径50センチはある大きな円形の目盛りを針がぐる~っと回って
体重を大公開しているのだが、平気の平左である。
日本のスーパーマーケットに体重計を設置して、
どのくらいの人数が公然と体重を量るものか?
私は・・・
いまだに周りに人がいない時を見計らって、素早く乗っている。)

4ポンド(約1.8キロ)ほど増えている。
やっぱり・・・。

しかし、これもいい。
そんなに簡単にスルスル痩せて行ったのでは
デブの名がすたる! と言うものだ。

ブログ的にも、ここら辺で起承転結の『転』が必要だ。
ドラマチックな闘デブ記録でなければ、面白くもなんともない。
あとは『結』をハッピーエンドにすべく、
運動再開、食事制限を頑張るしかない。

アフリカからの便り

アフリカはガーナから、息子達2人宛に手紙が届いた。
letter from Ghana

差出人はクリスくん。
何度かこのブログでも紹介した好青年だが、
我が家の子ども達をいたく気に入ってくれている。
誕生日には両親である私達よりも熱心に、
手の込んだケーキを焼いてくれたり、
子ども達が喜ぶものを厳選してプレゼントしてくれる。

クリスはこの2月からガーナに滞在している。
彼は大学院で人類学を専攻していて、
以前も研究でガーナに渡ったのだが、今回の様な長期滞在は初めてだ。

手紙には彼が元気にやっている様子や、
アフリカで見た珍しい色のイグアナの話などが、
びっしりと書かれていた。

クリスの手紙をもらって大喜びの息子達は、早速返事を書いた。
それを持って郵便局に出かけた私と次男坊。
たまたま、日本人のお友達にバッタリ遭遇した。
彼女は帰国寸前で、日本に荷物を送るために送料を訊きに郵便局に来ていた。
私も一緒になって、親切な郵便局員にあれこれと訊き、
ノートに料金表をしっかり書いて、お友達は帰っていった。

よし、手紙を送ろう。
と、手紙を持っていたはずの次男坊を振り返った。
あれ?
何も持っていない。
カウンターの上に置いた、という次男坊だが、手紙は消えていた。
郵便局内をあちこち歩き回って探してもない。
先ほど帰っていったお友達に電話して、書類に混ざっていなかったか、
確認したけれど、彼女の所にもなかった。

次男も私もガックリと肩を落として帰ってきた。
長男は「書き直さないからね!」とプリプリ怒った。
あぁ、せっかくクリスが手紙をくれたのに、
返事が届かなかったらがっかりするだろうなぁ。

それから5日ほどして、突然手紙が届いた。
息子達2人宛だが、封筒の差出人『ティム』に聞き覚えはない。
封を開けてみると紙の切れ端が入っていた。

「手紙をみつけました。
ガーナに送っておきました。
ティムより」

なんて心温まる紙切れだろうか!

ティムとは、あの丁寧に郵便料金を教えてくれた
優しい郵便局員に間違いない。
子ども達からクリスに宛てたあの手紙を、
黙って捨ててしまっても誰もわからなかっただろう。
うちの住所に送り返すこともできたはずだ。
しかし彼はガーナに送ってくれたのだ。

世の中には、こんないい人がいるものなんだなぁ。
と感動して、すぐにお礼のカードを送った。
住所は郵便局になっていたのだが、ちゃんとティムに届きますように。


あれから2週間ほどが経過した。
つい先日、クリスのブログが更新され、
息子達の手紙が届いて大喜びした様子を読んだ。

あの手紙には、愛が詰まってるんだよー!
と、この「いい話」をコメント欄に書かずにいられなかったのは、
言うまでもない。

またまた 増える

我が家の中をぐるりと見回せば、稼動している水槽が4つある。
oscar tank
一番大きい55ガロン水槽はオスカーフィッシュのタンク。
藻や残り物を食べてくれるプレコくんと大きなタニシ、
それから仮住まいでオタマジャクシが30匹ほど入っている。
オタマの尻尾の付け根にチョコチョコ生えてきたのは後ろ足だろう。
成長を見るのが楽しい。

20ガロン水槽には我が家のアイドル的存在、ウーパールーパーが2匹
momo 4mo
ももちゃんと
tiger 4mo 2
タイガー
axo tank
近くの小川から引っこ抜いてきたエレファント・プラントが
しっかり根を張って次々に葉を伸ばしている。
momo 4mo 2
そろそろ性別がわかってもいい大きさになってきた。
オスならば後ろ足の付け根後方がふっくらとするはずなのだが、
ももちゃん、タイガー共にそれほど目立った変化はない。
どちらもメスなのだろうか?
tiger 4mo
長男はすでに婿養子計画をしばしば口にしている。
お節介な親戚のオバサンみたいなヤツである。

skm tank
こちらはskmちゃんがプレゼントしてくれた5ガロンの水槽。
もらって来て水を入れてみたらビックリ!
色々な植物がワサワサ、所狭しとはえている。
柔らかい色のライトに照らされて、
ゆっくりと水の中でゆれる植物達はとても気持ち良さそう。
う~っとりと見入っていると、とても癒される。
しかし長男は餌用の小魚を入れてドンドン増やす!
と意気込み、ブリーダータンクと名づけてしまった。
毎日1匹づつ金魚が増えていたり、小魚が減っていたり、
覗くたびに変化がある。

そして今日土曜日、私が寝坊しているうちに、
長男がセッセと準備した10ガロン水槽がこちら。
eel tank
このタンクの主人公はウナギ兄弟である。

中国系食料品店にイケスが沢山ならんでいるのだが、
昨日買い物に行って、生きたウナギが売られているのを発見。
もちろん食用だが、長男はすぐに購入を決断。
1ポンド$9.99という値段を見た時は「高いんじゃないの?」と思ったのだが、
イケス係りのおじさんに訊くと
「小さいから1匹3オンスくらいしかないよ」と言う。
2匹を量ってもらうと$3.60!!
「金魚より安いよ」とニヤニヤするおじさん。
私としては『ウナギ=高価』というイメージなので、
この安いウナギは果たして食べられるのか!?と疑問が湧いたのだが、
ペットにする長男にとっては、とてもお買い得な値段であった。
(前回ペットショップで買ったウナギは、もちろん種類が違うが
1匹$15もしたのであった。)
eels
というわけで新入りのウナギくん達。
食用で売られていたので、餌をもらっていたのか定かでない。
イケスの水は、当然水道水だろうし。
どのくらい生きてくれるか、かなり不安だが、
頑張ってお世話したいと思う。
長男、頑張れよ!

体調不良

毎年恒例、春の体調不良の季節である。

一昨年は突然片足が、付け根から外れてしまったのか?と思うような痛みで、
歩いても、立っても、座っても違和感が続いた。

去年は友人の結婚式に参列し、あの時は長距離運転と、ウエディング・ダンスで腰をやられた

今年は減量作戦の一環として自宅でやっていたエクササイズだった。
少々熱が入って2時間近くやった翌朝、起き上がろうとして
「あっ、腰がぁっ!」という緊急事態になっていた。


直接の引き金は違っても、この時期になると体にガタが来るのは、
もう避けて通れない恒例行事になってしまったようだ。


と言うわけで、今年も鍼の先生に助けを求めた。
「また一年振りね」と笑われたが、相変わらず治療は神業だった。
今回は超念入りに治療をしてくれて、
終了後、時計を見たら2時間30分も経っていた。

先日書いた通り、長男も足の痛みで苦しんでいたので相談すると、
その日の午後3時に連れて来るように言われた。
しかし長男は旦那の入れ知恵のせいか、鍼を相当恐れていた。
それを先生に伝えると、鍼を使わずに治療してくれると言う。
カッピングという方法で、患部の血行を促進させ、
中国のハーブ軟膏を塗ってくれて、約1時間の治療。

それを長男が出場した空手大会の前日にしてもらったのだが、
大会に向かう車の中で長男に足の痛みはあるか、と訊くと、
「全然痛くない」と言うではないか!
そして結果は前回のブログに書いたとおりである。

人によって鍼の効き目は違うのだろうが、私と長男にはよく効くのだ。
あの女医さんがいなかったら、私の人生はどうなるだろう?
と思うと恐ろしい。

前回は1週間置きに3度通って完治した。
今回は1度で済むのかな?と思ったが、まだ背中の真ん中辺りが痛い。
もう一度くらい鍼でビリビリやってもらわねば、ほぐれない様だ。
おそらくそこから来るのだろう、ここ数日、頭痛が続いている。

減量作戦の運動も完全に中止している。
買い物にもしばらく行っていない。

あぁ、健康とはなんと尊いものか。
日ごろ大して労わっていない自分の体が、一年に一度、
「大事にしろよー」とサインを送ってくるのが、
この時期なのかもしれない。

AAU空手 フロリダ選手権

2012年3月31日土曜日。
長男がAAU(アマチュア・アスレチック・ユニオン)のフロリダ西海岸地区 空手大会に出場した。

長男が空手を学ぶ『少林寺流空手道錬心館』の宗家訓は、次のようなものである。

「一臓一腑の麻痺は
直ちにその生命にかかはることを念慮し
心修以って秘拳を磨き
たとえ一撃二撃を受くるといえども
莞爾(かんじ)として泰然自若たれ」


どんなスポーツにも共通していると思うが、
才能や努力や、日々の鍛錬もとても大事ではあるが、
本番の勝負でものを言うのは、精神力・度胸ではないだろうか。

緊張や不安がかかると、実力を発揮できなかったり、
動揺して、集中力が途切れてしまったり、
というのは容易にありうる事である。
いかに心の平穏を保てるか。
それがスポーツ選手に求められる、最後の重要要素であると思う。


それを試されるような出来事が、次々と起こることとなった。

1、出発直前 車がロックされる
まだ真っ暗な早朝5時半。
荷物を積み込み、あとは人間が乗り込むだけ・・・という段階で、
車のドアが全てロックされている事に気付く旦那。
長男が試合で使う棒を窓の隙間から差し込んでみたり、
子ども達を抱き上げて、同じく窓から手を差し込ませたり、悪戦苦闘。
最後にオフィスにスペア・キーがあるのを思い出して取りに行く。
30分のタイム・ロス。

2、棒を忘れる
先述の窓から突っ込んでいた棒を、
「えーい!役に立たんっ!」とばかりに庭のピクニックテーブルの上に置いた旦那。
それに気付かなかった私と長男は、会場の駐車場で愕然とする。
「隣の子どもから借りろ」と、どこまでも適当な発言をする旦那に、
内心イライラしながらも、どうにか平静を装ってチェックイン。

3、先生 遅刻する
同じ道場から参加する子どもは、長男を含めて4人。
ごった返している会場で、どうにかチームメイトのジャックの家族を発見。
しかし、もう2人と先生が来ない。
観覧席にどうにか座る場所を確保するが、先生が来ない。
開会式が始まって会場の士気が高まり、盛り上がってきても、来ない。
ようやく電話がつながると「あと40分くらいで着く」とのこと。
長男とジャックは、整列する場所もわからず、開会式を観覧席で見ることになった。
開会式の後、成人部門から試合が始まった。
先生は子ども部門の開始までにギリギリ間に合うだろうか。

4、AAUのアップリケ
突然、隣にいたジャックのママが「AAUのアップリケ買った?」と訊いてきた。
参加者全員がAAUのアップリケで、左胸の各流派のロゴを隠すように、と
受付で言われたのだそうだ。
さらに針と糸を持っている人を探して(!)縫い付けた、と言う。
私達は言われなかったし、もちろん針も糸も持ってきていない。
「アップリケを事前に取り寄せるか、会場でつける準備をして来いと何で言わないんだ!?」
と、怒ってみても仕方がない。
またまた深呼吸をして、5ドルでアップリケを購入。
観覧席を歩き回って「針と糸を持っていませんかー?」と必死に探したが見つからず、
受付に泣き付いたら、おじさんがどこかから裁縫セットを持って来てくれた。
丁度到着したチームメイトのケンドルとヒースにも、事情を説明。
2人のママは「私、裁縫なんてできない!」とパニックになっているので、
3人分を私がササッと縫って、どうにか間に合った。


周りの大人がドタバタを愚見してる中、長男は驚くほど平静であった。
自分の試合に使う棒がなくても、飄々としている。
その長男のインナー・ピースが幸運を呼んだのか、事態は次々と好転した。

まず、7-8歳の選手が集合してみると100人近くいる。
そこから男女に分けられ、さらに経験年数で3つに分けられ、
長男の参戦した1年以上3年未満の空手経験者は20人ほどになった。
そこからさらに、登録時の体重で2つに分ける、と主催側から説明があった。
名前を呼ばれて列を作ってみると、なんと!
長男の列には4人しかいない。
なぜか、体重が重いほうから4人だけをヘビー級とし、
残り16人をライト・ウェイト級として対戦させることになったらしい。
競争率がかなり低い。

その3人、誰も棒を持っていない。
しまった!棒を借りようにも、誰も持っていない!!
と思って、離れた所から見守る母は内心ソワソワしたが、
よく見ると、武器らしい武器を誰も持っていない。
試合が始まってみれば、なんと、武器を使う「古武道」部門にエントリーしたのは、
その4人のうち、長男だけであった。
審判に命じられて、先生がどこからか棒を借りてきた。

ということで、棒の部門で金メダル獲得!

次に「型」部門である。
これは4人全員がエントリーしていたので、2回勝てば優勝だ。

準決勝

決勝戦

見事!2つ目の金メダルを獲得!!


日々の努力、
体調不良にも負けず、
さらに並々ならぬ精神力の強さを見せた長男。
納得の勝利である。

おめでとう!!!