長男作『ふくろう』

小学校1年生の長男は、学校でアートの時間に『ふくろう』の絵を描いた。
しかしクラスメイトの絵がズラリと壁に貼られているのに、
長男は自分の『ふくろう』がいないことに気づいた。

アートの先生に尋ねると、
「(長男)の絵は、とってもよかったから、アート・ショーに飾られることになったのよ」
と言われたそうである。

それからひと月ほど経って、今月始めにショーの案内が送られて来た。

郡内の31校から選ばれた子ども達の絵が、
市の文化センター内にある、ギャラリーに展示されているという。

絵が選ばれた子どもと家族宛ての招待状が届いたので、
オープニング・レセプションに行って来た。

市の文化センター『トーマス・センター』は、
毎年『アジアン・フェスティバル』の会場になるので、
何度か訪れていたけれど、庭で時間を過ごすことが多く、
建物の中をゆっくりと歩いたのは初めてだった。
外観が趣きのある建物だとは思っていたけれど、
内装も予想以上に素敵だった。
これは家族や友人が遊びに来たら案内できる、
近場の穴場的観光スポットを見つけた。

ギャラリーは常時、絵や写真の展示がある。
今回、小学生の絵が飾られていたのは2階の回廊。
art award

歩き回ってすぐに「アメリカらしいな」と思ったのは、
学校、クラス、先生によって全く違う題材、技法の絵が並んでいること。
自分の写真を真ん中に貼って、その周りに絵を描いた作品もあれば、
建物の写生あり、正統派の風景画あり、
抽象的なデザイン風の絵もある。
統一された「テーマ」の様なものはない。

owl
あった、あった! 長男の『ふくろう』

しばらくして、1階で授賞式が始まった。
コンクールではないので、1位、2位と順位はつかず、
展示された子ども達全員が賞状をもらえる、という素晴らしい式で、
子ども達はもちろん、家族や先生も皆が、
うれしそうな、誇らしげな表情で、
会場はとても暖かい雰囲気に満ちていた。
art award2
後ろの女性が長男のアートの先生

この式は、公立学校でアートを教える先生達の活躍と功労を
褒め称える催しでもあった。
アメリカは他国に比べて学力が劣る、という統計があり、
それを克服するために様々な政策が施行されているが、
その一環としてアートや音楽の授業を削る・無くす、という動きがある。
しかしこの郡主催のアート・ショーの主意を聞いている限り、
学校からアートの授業が消えてしまう心配はしなくてよさそうだ。
会場からは惜しみない拍手が先生達に贈られた。
art award3
授賞式後のスナックサービス


長男は乳飲み子の頃から、毎日車屋のオフィスに連れて行かれ、
5歳になってプリ・スクールに通い始めるまで、
私と2人、一日中店番をして育った。
その頃は毎日何時間も2人で絵を描いて過ごした。
今でも「あれ?静かだな」と思うと、黙々と絵を描いている事が時々ある。
「好きこそ物の上手なれ」
これからも伸び伸びと、好きな絵を沢山描いてほしいものだ。
Comments
Post a comment
Only the blog author may view the comment.