モモ

10月10日に忠犬・ボボが他界して以来、
我が家には無言の寂しさが漂っていた。
オフィスのデスク脇にボボがいつも座っていた場所の
からっぽさと言ったらなかった。

私達の寂しさは別として、
かわいそうだった最後や、
沢山の動物たちと共存しなければならない我が家の環境を思うと、
「しばらく犬は飼わずにいよう」と思い、
子どもたちにもそう言っていた。

ところが・・・

案の定と言えばいいのか、
またまたやってくれました、と言うのか。

我が家の暴君(?)オスカーが、
「ラケットボール友達の家に子犬が生まれたんだってさ!」
と言い出した。
ボボが去ってから2週間ほど後の事だった。

もちろん私も子どもたちも
「しばらくは飼わない!」と猛反対。
「まぁ、まだ子犬らしいからな・・・」と呟いていたオスカーを見て、
予感はしていたのだが。

10月30日。
朝、オフィスでオスカーと話をしていると、
突然オスカーの友達が子犬を抱えてやってきた。
生後7週間のジャーマン・シェパード・ドッグだと言う。
オスカーとその友人を前に、私は一生懸命反対した。
「まだ早すぎるよ、ボボが死んだばかりだし。」
「こんなに小さい子犬、どうお世話すればいいかわからないし。」
「困るよ、困るったらー!」

最初は「ママがだめって言うならだめだよなー」と
言っていたオスカーの友人も、
「いや、飼うよ。俺に任せとけ!」
と言い張るオスカーと私を交互にチラチラ見て、
一悶着起こる前に・・・と言わんばかりに
抱いていた子犬を床に下ろすと、
「んじゃ!」と言い残して、逃げて行ってしまった。

と同時にオフィスのドアをバタン!と締めて出ていったオスカー。
後に残されたのは私と見ず知らずの子犬。
見知らぬ場所で、飼い主だった人に立ち去られ、
途方に暮れた様子の子犬。


誰が無視できようか。

一回触れてしまったら終わり、と分かっていた。
子犬も恐る恐る、私も恐る恐る。
椅子の下の暗がりに隠れて、まだ不安そうに見返してくる。
少しづつ、近寄って来て、慣れて来て。

そうして私は、女の子の母となった。

その昔、息子たちが生まれたときに、
男の子ならオスカーが命名、
女の子ならフロリダ娘が命名、
と言う無茶苦茶なルールを言い渡された私。
念願の女の子はもう産ませてもらえる見込みがないので、
女の子につけたかった名前をこの子犬にあげることにした。
「モモ」

とても慎重な性格で、よく食べ、よく眠る。
私は子犬のトイレ・トレーニングをやったことがなく、
不安だったけれど、ちゃんと外に行って上手にやっている。
昼間はオフィスに連れて行って私が仕事を始めると、
おとなしく眠っているか、オフィスにやってくる人たちを
用心深く眺めて、隠れたりしている。
子犬とは思えないほど静かで落ち着いた子だ。
ボボの様にオフィスにいても
逃げない・吠えない・邪魔しない犬として
立派に成長するかもしれない?!?!
と、すでに溢れ出す、私の親バカ精神。

さて。
「俺が世話をする!」と豪語していたオスカーはと言えば・・・。
ほぼ何もしていない。
夜中に1度トイレに行かせるためにドアを開けているらしいが、
それ以外は足にじゃれつくモモに
「No!」「No!」と怒鳴るのみ。
トイレ・トレーニングに三度の食事、
遊んだり、芸を教えたり、一生懸命やっているつもりの私を見て、
「そうやって甘やかすから、子どもも犬もだめになるんだ!!」と
怒り散らしている。

中指を立てて応戦ですよ、おじさん。

こう言う経緯で我が家にやってきたモモ。
末永く、仲良くしてね。
Comments

No title

ペットロスを乗り越えるには、時間が解決派と新しい子を飼う派がいるっていうけど、オスカーさんは後者だったのね。

ボボがモモを天国で見守ってくれているといいね。

Ashさん

コメントありがとう!
速攻新しい子を飼う派、だよね...
困ったもんです。
ボボも「救いようのない飼い主だ...」って呆れかえっているでしょう。

か、かわいい~

なぜかこの記事を見落としていました。とってもかわいいじゃないですか! 成長すると大きな体になるのかな? うわー 愛しいお嬢さん、おめでとうございます。

砂漠人さん

かわいいんですぅ (親バカ)。
砂漠で生まれた子犬たちとそう月齢は変わらないでしょうか?ものすごい勢いで大きくなっていて、我が家に来てもうすぐ1ヶ月ですが2倍くらいデカくなった気がします。逞しすぎる!
成犬になったら30〜40kgくらいになるらしいです。死んでしまったボボが43kgくらいだったのですが、女の子なので一回り小さく留まるか?と言う感じでしょうか。
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